イベント感想
●アイカム50周年企画「30の映画作品で探る”いのち”の今」 第4回 アレルギーと炎症 細胞映像で謎に迫る
                                                                                                                                         <2018年10月27日(土)> 
■新しいアイカム社を訪問して

 8月25日(土)、アイカム社と市民科学研究室の合同企画「30の映画作品で探る”いのち”の今」の第3回《発生・遺伝・染色体 アイカムの原点ここにあり》で、はじめてアイカム社を訪れた。しかし、それがアイカム社旧社屋の最後の訪問になった。そのとき、移転先が同じ東武東上線沿線の大山駅近くだと知った。
 かつて、西武池袋線江古田駅の近くに住んでおり、大山には何度か散歩で行った。なじみのある商店街、そして、6代目三遊亭円楽の襲名披露を見に行った板橋文化会館。3.11の前年だった。忘れもしない。三遊亭小遊三が「つぎにヘタな落語家が出てまいりますが、襲名披露なので、どうぞあたたかい拍手で迎えてやってください」と、会場の爆笑を誘ったものだ。
 さて、移転して初回、第4回の上映テーマは、《アレルギーと炎症 細胞映像で謎に迫る》だった。中身については、さっぱりわからなかった。ただ、はじまる前にゲストの斎藤博久医師が「アレルギー」「アレルゲン」「すぐ起こる反応と遅れて出てくる反応」「好酸球」などについて10分ばかり説明してくださったので、多少は助かった感じがある。
映像の『炎症細胞 気管支喘息の新しい視点』(1991年)、『マスト細胞 アレルギー性炎症を追って』(1994年)、『気道のリモデリングを探る』(2001年)、どれも高度な内容だった。「IgE や「好酸球」が重要タームであることはわかった。特に『マスト細胞』が画期的なできばえだったという。
 斎藤ドクターは、日本アレルギー学会理事長だった方とは思えないくらい、どんな質問にも応答し、やさしく答えていた。自分は「外国人でも花粉症になったタイ人の知り合いがいたが」などとくだらない質問のような意見のような発言をして誠に恥ずかしい限りだ。書籍の編集者のときに(もう15年以上前だが、免疫系の企画で新しい著者を探していた)ぜひ会いたかった方だ。ほかにも「抗ヒスタミン薬とは?」「アレルゲンに過敏な人・平気な人の違いは?」「同じアレルゲンでも食べた場合と皮膚から入る場合では?」といった質問が出ていた。赤ちゃんの時のアトピー性皮膚炎の治療の大切さも話されていた。
斎藤ドクター、そういえば、海外での学会でこうしたアイカムの映像を紹介するといまでも驚かれる、と言っていた。
 つぎの上映会機会があれば、こりずに行きたいと思う。そして、大山の商店街をじっくりまわる時間もつくりたい。
     NPO法人 市民科学研究室・会員 白井基夫
■参加者の感想から
SMさん・MSさん:

むずかしかった。正直、さっぱり「?」で、どうもこうも言えません。(!!)
ただ、斎藤先生はやわらかでやさしくてよい先生で! 確かに難しい内容、一口にアレルギーと言っても私たちには少し遠い部分の内容でしたが、その分、興味深く拝見しました。現代アートの映像のように美しく、細胞などの動きをわかりやすくするための着色の技術にも目をみはりました。ありがとうございました。
STさん: ちがう分野の話が聞けて、とても良かったです。 HHさん: レベルが高く、私は楽しみました。 SHさん: アレルギーの今日的な話を伺えてとても楽しかったです。特にアトピーの人は、細胞が皮膚の表面から触手を出している、赤ちゃんのうちに保湿に気をつけ、後々のアレルギーを防いでいくことが推奨されているなど、非常に実生活の中で、ああ確かに、と思うことがたくさんありました。 NKさん: 細胞の姿に感銘しました。 MSさん: とてもむずかしかったです。 KFさん: むずかしい内容だったが、身近な問題にも答えて頂いて納得することが多かった。 YSさん: はじめて解説してもらったので、映画を見ていてわかりやすかったです。 MTさん: 板橋区関係の方の紹介で、本日参加しました。NHKなどTV番組以外で、このような映像を見たのははじめてでした。免疫学などは門外漢なので、本日の上映は難しく、理解の度合いも低くて申し訳ありません。仕事でSEM、TEMも使用しており、それに関してヒントになるような知識が欲しくて参加しました。動画に比べて、静止画はインパクトにかけるとは思いますが、それでも人々に伝えられる情報量は多いと考えますので、これからもより良い写真が撮れるように精進したいと思います。本日はありがとうございました。
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