医真菌学の歴史を訪ねて 太田正雄と真菌研究
制作年月 1996年6月
時 間 32分
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あらすじ 医真菌研究の源流は、パリに始まる。「一つの病気には一つの病原菌」という細菌学全盛時代にあって、真菌症に多元的な病原真菌を認める真菌学は独自の発展をしていた。サン・ルイ病院で真菌研究と治療に活躍したサブローのもとを訪れた一人の日本の真菌学者がいた。太田正雄である。今から70数年前、当時日本の代表的な皮膚真菌症であった頭部白癬の原因真菌を発見し、日本初の真菌分類を確立した。

同じ医真菌学に取り組んできた山口英世先生がこの偉大なる先人の足跡をたどりながら、日本の医真菌の病気と研究の歴史を訪ねていく。頭の白癬、しらくもから、足の白癬、水虫へ。外界との接点である皮膚ゆえに、人々の生活の移り変わりを反映して原因真菌と真菌症は盛衰している。いま、医真菌研究は分子の世界に入り、臨床現場では日和見感染による内臓真菌症が深刻な問題となっている。

科学研究はプロでなくては立ち入るすきもない。しかし、真菌の色と形の多彩さは美しくさえある。医学者太田正雄は、同時に木下杢太郎という文芸家として、両者を全うした。サブローが彫刻家であり、太田正雄が詩人、戯曲家として、おそらくは芸術を愛するように真菌研究を愛した、そのArt & Scienceの融合が医真菌研究の道を切り開いてきたことは忘れられない。
受賞歴 1997 レオナルド賞パルマ国際医学映画祭 銅賞
1997 科学技術映像祭 ポピュラーサイエンス部門長官賞
1997 教育映像祭 優秀映像教材選奨教養部門優秀作品賞
1997 日本産業映画・ビデオコンクール 奨励賞

企 画 株式会社ツムラ
監 修 山口英世 (帝京大学医真菌研究センター 教授)
学術指導 福代 良一 (金沢大学 名誉教授)
長谷川 篤彦 (東京大学農学部獣医内科 教授)
内田 勝久 (帝京大学医真菌センター 助教授)
協 力 石橋 康正 (東京大学 名誉教授)
玉置 邦彦 (東京大学医学部皮膚科学 教授)
直江 史郎 (東邦大学医学部附属大橋病院病理学 教授)
渋谷 和俊 (東邦大学医学部附属大橋病院病理学 助教授)
伊東市立木下杢太郎記念館 
東京大学医学部図書館 
東京大学総合研究資料館 
帝京大学医真菌研究センター 
Edouard DROUHET (パスツール研究所真菌学部門 教授)
Martine FEUILHADE (パリ大学医学部 教授)
Institut Pasteur 
HOPITAL SAINT-LOUIS 
※企画社名、監修・指導学者の所属・肩書き等は完成当時のものです。
スタッフ 脚本・演出:川村智子
脚本:川村智子
撮影:栃沢正夫 / 林正浩
研究:高岡成好 / 森山ひとみ
解説:藤村のり子
制作デスク:吉野俊昌
制作:武田純一郎 / 玉井潤 / 西弘士
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