共生のはじまり
制作年月 2011年3月
時 間 32分
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  日本ビフィズス菌センターの創立30周年を記念して作られた。
あらすじ 誕生とともに共生菌との関係が始まる。やがて、腸内は酸素が減り、母乳、離乳、成長とともにビフィズス菌優勢から共生細菌の種類も多様化し、変遷しながら、その人独自の菌叢を形成する。100兆個といわれる共生細菌は私たちとどんな関係にあるのか。
ヒトと同じ哺乳動物、BALB/c系統のマウスでみていく。通常環境で育ったマウスと、無菌環境で育ったマウスを比較してみていくと、パイエル板の成熟や、盲腸リンパ節の発達に共生細菌の存在は欠かせない。また、無菌マウスでは、盲腸が肥大化する。本来、住み着いて、食物繊維を分解する多量の細菌がいないためか。なにより、通常、均整のとれた小腸絨毛が、無菌マウスでは形が崩れ、ぎっしり詰まっている。なぜ、菌の有無でこれほど違うのか。共生細菌の、生きて、動いている情報が、細胞内の営み、ターンオーバーにも関与しているのではないか。
無菌マウスに、共生菌を含む通常マウスの糞便を飲ませると、肥大化した盲腸は小さくなり、パイエル板や盲腸リンパ節の発達も促された。絨毛の形も、より早くからより長い時間を要したが、共生菌の存在で、通常の形に近づいた。
ミトコンドリアの共生で真核生物も生まれ、地中環境に生きる古細菌、昆虫と細菌・・共生は生命の営み、そのもの。長い共生の進化の時間の中で、人間の歴史も作られ、この第2のゲノムとともにヒトの生命の営みもある。
受賞歴 2011 映文連アワード 優秀撮影賞
企 画 財団法人日本ビフィズス菌センター
監 修 上野川 修一 (日本大学)
清野 宏 (東京大学)
伊藤 喜久治 (東京大学)
指 導 細野 朗 (日本大学)
高橋 恭子 (日本大学)
國澤 純 (東京大学)
平山 和宏 (東京大学)
徳原 大介 (東京大学)
壇原 宏文 (財団法人 日本ビフィズス菌センター)
高野 俊明 (財団法人 日本ビフィズス菌センター)
井上 直之 (財団法人 日本ビフィズス菌センター)
川島 拓司 (財団法人 日本ビフィズス菌センター)
※企画社名、監修・指導学者の所属・肩書き等は完成当時のものです。
協力施設 日本大学生物資源科学部食品生命学科
東京大学医科学研究所炎症免疫学分野
東京大学大学院農学生命科学研究科
スタッフ 監督:武田純一郎
脚本:川村智子 / 武田純一郎
撮影:宮崎俊 / 林正浩 / 武田温
CG&美術 :永田雅己/ 森日出朝 / 中川仁子
研究部:宮崎俊 / 高岡成好 / 栢菅敦史
SEM:石崎美知子 / 北原幸夫
編集補・VFX:林正浩
音楽(作曲):宮川 進
ナレーター:伊藤惣一
制作デスク:山内修 / 轟 泰行 / 長谷川高久 / 関根祐美子 / 寺山いずみ
製作者:吉野俊昌 / 武田純一郎
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